突然顔が赤くなり恥ずかしい思いをしたことはありませんか?
筆者自身もなにかと顔が赤くなりやすく、いきなり暖かいところへ行くと赤くなったり、お酒を飲むと赤くなったり、人前だと緊張して赤くなったりします。
どんな時でも顔が赤くならない人が羨ましいと昔から思っています。
ではなぜ顔が赤くなる人と赤くならない人がいるのでしょう?
そもそも顔が赤くなるのには原因があります。それも一つではなく、主に4つの原因が考えられます。
その原因によっては改善が見込めるものもあれば、なかなか改善するのがむずかしいものもあります。
まずは自分自身が顔が赤くなる原因について考え、改善策を試してみてはいかがでしょうか。
目次
1. なぜ顔が赤くなるの?
顔が赤くなるのには、全く原因がないということは考えにくいです。下記で紹介している4つの原因の何かしらによるものが大半だと思います。
顔が赤くなるメカニズムから原因について解説します。
1-1. 顔が赤くなるメカニズム
「顔が赤くなる」というのは、皮膚の毛細血管が拡張している状態です。
皮膚には毛細血管がたくさんあり、何らかの原因によって毛細血管が拡張してしまうことがあります。血管が拡張すると、血液が毛細血管に滞り、赤く目立ってしまうのです。
なぜ赤く見えているのかというと、血液の体積の約半分を占める赤血球が赤いからです。赤血球が赤いのは、その主成分であるヘモグロビンという色素蛋白質が赤いためです。
また、摩擦による物理刺激や肌バリア機能の低下により炎症を起こした皮膚は赤みが目立ってしまいます。
1-2. 原因は体質・精神的・環境・病気によるもの
顔が赤くなってしまう原因は一つだけではありません。主な原因は4つあります。
お酒を飲むと赤くなるなどの体質、緊張すると真っ赤になるなどの精神的な影響によるもの、いきなり暖かい部屋に入り赤くなるなどの環境によるもの、皮膚疾患などの病気によるものが原因として考えられます。
2. 顔が赤くなる原因別の対策
この顔が赤くなってしまう状態は治るのか?それは顔が赤くなる原因によって異なります。
原因が異なるため対策も様々です。この記事では原因別の改善策をご紹介します。
2-1. 体質
体質によって赤くなるというのは、お酒を飲んで赤くなる場合や、更年期症状のホットフラッシュなどによって突然カーっと火照るように赤くなる場合があります。
お酒を飲むと赤くなる
【原因】
顔が赤くなる原因として上げられるのは、アセトアルデヒドという物質です。
この物質はアルコールを飲んだ際に分解する過程で、アセトアルデヒド→酢酸→炭酸ガス→水になって行きます。
このアセトアルデヒドはかなり有害な物質であり、お酒が弱い人のと強い人の差は、この物質を分解する酵素の働きが強いのか弱いのかで決まります。
アセトアルデヒドは有害な物質なので、体の中に滞在するほど、様々な悪影響を及ぼします。
頭痛や吐き気などもこの物質の影響で、その中に顔が赤くなるという反応があります。
つまり、基本的には赤くなるということは、お酒が弱いということです。
【対策】
《事前に肝機能を高める成分を摂取する》
アセトアルデヒドの分解能力を高めてくれるオルニチンという成分があります。
これは代謝を高めてくれたり、有害な物質の分解を促進してくれます。
このオルニチンはしじみ、チーズなどに含まれていて、こういった食材を食べることで得ることができます。
また、「ウコン」科学的な根拠はないのですが、事前に飲んでおくことも効果的と考えられていることも多いので、試してみる価値はあると思います。
体内でアルコールを分解する際には、タンパク質・ビタミン・ミネラルなどが消費されると言われているため、その消費されてしまう栄養素を摂取しながら飲酒をすると良いかもしれません。
《空腹時の飲酒を避ける》
お腹が空いている状態だとアルコールが回るのが早く、酔いやすいので、顔が赤くなるのも早いです。
事前に軽く食事をしておいたり、本格的に飲み始める前に最初に何か食べてからなど、空腹を避けましょう。
《飲酒の合間に水やソフトドリンクを飲む》
ひたすらお酒を飲み続けるのではなく、合間に水やソフトドリンクを挟んだりすると、アルコール濃度も薄まっていくので、急に酔うようなことはなくなります。
赤くなりやすい方は体の中のアルコール濃度を薄めながら飲むといいでしょう。
ホットフラッシュ
【原因】
更年期障害の症状の一つであるホットフラッシュは、寒い季節でも突然カーッと熱くなり、大量の汗をかいてしまうこと。
ホットフラッシュはカラダの働きをコントロールする自律神経の乱れで起こる症状です。
自律神経の乱れは卵巣機能が低下し、エストロゲンが減少したことで起こります。自律神経は体温調節を行うため、その乱れがホットフラッシュとなってあらわれます。
血管は、自律神経が深く関係し、拡張したり、収縮したりして体調を整えています。
しかし、その自律神経が乱れることでコントロールが効かなくなり、急にカラダが熱くなり”ほてる”という症状が起こるのです。
【対策】
外出時などはなるべく通気性の良い服装や厚着をせずカーディガンなど脱ぎ着ができ、温度調整をできる服装がおすすめです。
特に症状が頻繁に起き、冷めにくい時は保冷剤などをハンカチに包んで携帯し、ホットフラッシュが起こったとき首回りに当てると、スーッと涼しくなり効果的です。
また、汗を抑えるハンカチにラベンダー・ローズ・カモミールなどのリラックス効果のある香りや、ペパーミント・レモングラスなどのリフレッシュ効果のある香りをつけるのもおすすめです。
症状がひどい場合は、精神的負担にもなることもあるため、自己判断せず婦人科で診てもらうようにしましょう。
2-2. 精神的な影響
人前や異性と話す時や恥ずかしい時に赤くなるなど、精神的な影響によって赤くなることも。
赤面症
【原因】
多少の赤面は緊張しているとき誰でもなることがあります。
ですが、顔が赤くなってしまうという不安感が常にある、顔が赤くなるのが治らないなどの場合は赤面症の可能性もあります。
赤面症は、対人恐怖症のひとつです。
対人恐怖症は、人と接するのが怖い、人と接すると苦痛を感じる精神疾患ですが、赤面症は人と接することで不安や恐怖を感じ、それが「顔が赤くなる」という症状に現れるのです。
赤面症という症状が出てしまうのか、原因は交感神経が優位になることです。
赤面症の人は、顔が赤くなるきっかけとして、人と接することで緊張したり、不安を持ったりします。
人は緊張したり不安を感じると、脳から神経伝達物質が分泌され、この神経伝達物質は自律神経の交感神経を刺激し、交感神経が優位になります。
交感神経が優位になると、血圧や心拍数が上昇したり、血管が収縮したりします。そして、顔が赤くなることも交感神経の作用の1つです。
【対策】
赤面症の対策は、セルフケアで克服するか精神科などでの治療があります。
セルフケアは、自分自身赤面しても問題はないという意識を植え付けていくことによって、心がリラックスでき赤面症の克服を図ることができます。
ポイントは下記の3つです。
- 赤面症であることを受け入れる
- 緊張しない方法を見つけ出す
- 赤面症であるということを気にしない
聞いた話では、赤面症などのあがり症の方は、人前で話す際に「話を聞いている人ではなく、自分自身に意識がいっている」そうです。
どういうことかというと、人前に立っている自分は今真っ赤に赤面しているかな?きっと顔が赤いだろうな、恥ずかしいな。など常に周りではなく、自分自身を意識しているという意味です。
大勢の人前にいるのであれば、これを少し意識して、自分自身に意識を向けずに、一人一人の顔を見るようにじっくり目を向けるとだいぶ違ってくるそうです。
ぜひ赤面症の方には意識して試していただきたいです。
その他、重度の赤面症でお悩みの方には、精神科での治療があります。治療内容は精神療法と薬物療法があります。
メインの治療としては精神療法が行われ、サポート的に薬物療法を行うことが多いようです。
セルフケアを試みて、それでも一向に改善されず精神的にもストレスになったり、眠れないなどの場合は一度精神科を受診してみてもいいかもしれません。
2-3. 環境
環境の変化で赤くなるいうのは、室内外の寒暖差によって血管が拡張し赤くなってしまうタイプです。
毛細血管拡張
【原因】
毛細血管には、外気の温度に合わせて血管を拡張・伸縮させて一定の皮膚温度を保つ働きがあります。
暑い地方では寒暖の差が激しくないので毛細血管の拡張・伸縮も緩やかですが、寒い地方では、温度差の激しい室内外の出入りを繰り返すことにより毛細血管の収縮力が低下、皮膚表面の温度を下げないように拡張していた毛細血管は拡張したままとなり、これが、寒暖の差により顔が赤くなる原因です。
【対策】
温度差をなるべく控えることが重要です。冬の外出時には、マスク・マフラー・帽子を使ってできるだけ顔をカバーして冷やさないように心がけましょう。
また冬の空気が乾燥する季節には、加湿器を使うなどして部屋の湿度が下がりすぎないように調整しましょう。
夏は扇風機などを上手に利用し、エアコンの使用を最小限にして温度差をなくしていきましょう。
2-4. 病気
病気が原因で顔が赤くなる場合は、「肌の病気」などで赤くなる場合と「身体の病気」の症状で赤くなる場合が考えられます。
肌の病気
肌の病気や炎症で赤くなる、いわゆる赤ら顔になってしまっている状態です。
赤ら顔といっても原因は様々で、敏感肌、ニキビ、酒さ、脂漏性皮膚炎、酒さ、毛細血管拡張症などの肌の炎症、肌荒れ、皮膚疾患によるものもあります。
皮膚疾患の場合は、原因が明確に解明されてない症状もあれば、明確に菌が原因とわかっている症状もあります。
その治療方法は赤ら顔の原因によって大きく変わってくるため、まずは自分がどのタイプの赤ら顔なのかを判断することが重要です。
身体の病気
なにかの病気を患っていて、その症状の一つとして、顔が赤くなることもあります。
例えば、風邪などの感染症にかかって熱で赤いという場合は理由が明確ですが、熱がないのに顔が赤い合もあります。
これは糖尿病や高血圧症などの病気による影響で顔が赤くなってしまっていることも考えられます。
ただ顔が赤いだけでなく深刻な病気が隠れていることもあるので、おかしいなと思ったら、赤くなるサインを見逃さないようにしましょう。
3. まとめ
顔が赤くなると一言でいってもその原因は様々です。
特定の条件の時のみに赤くなるものもあれば、瞬時に赤くなり一時的なものもあります。しかし何かしらの病気などによって慢性的に赤くなることも。
それぞれの症状の原因や対策は異なるので、自分がどんな時に赤くなるのかを自覚し、その原因に応じて対策していきましょう。
体質だからどうしようもないと諦めず、少しでも症状を緩和する方法を知り、試してみてくださいね。
その他赤ら顔の原因について詳しい記事はこちら
→【医師監修】赤ら顔の治し方!9つの赤ら顔タイプ別改善方法をご紹介
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