顔中に赤くポチポチできたニキビで赤ら顔になって困っていませんか?
ニキビが原因なのはわかるけど、ニキビ用のスキンケアを試してもダメ、薬を塗っても治らない、どうしたら良いかわからないという方は結構多いです。
ニキビによる赤ら顔は慢性的に繰り返される赤ニキビ・赤いニキビ跡が原因です。
それぞれの原因やケア方法は異なるので、まずは自分の肌は、赤いニキビがあるのか、ニキビ跡になってしまっているのかを見極めて、自分の肌状態にあったケアをしていきましょう。
肌状態によって効果的なケア方法は変わってきますので、症状にあったケア方法を試してみてくださいね。
目次
1. ニキビによって赤ら顔になる2つの原因
ニキビ・ニキビ跡によって赤ら顔になる原因としては、慢性的に繰り返しできる「赤ニキビ」と赤く色素沈着してしまった「ニキビ跡」です。
この章では、赤ニキビ、赤いニキビ跡がなぜできてしまうかと仕組みについてを解説しています。
1-1. 赤ニキビの炎症によるもの
赤ニキビはニキビが進行し炎症を起こした状態です。
そもそもニキビは毛穴の詰まりが原因です。
加齢や乾燥などで皮膚がかたくなり毛穴がふさがることや、皮脂の分泌が増えることで、毛穴が詰まります。
そして、その毛穴の詰まりが面皰(コメド)、いわゆる白ニキビになります。そこに皮脂を好むアクネ菌が増殖して炎症を起こすと、赤ニキビへと進行するのです。
赤ニキビは炎症している状態なので、痛みが生じることもあります。
1-2. ニキビ跡の赤い色素沈着によるもの
膨らんだニキビが落ち着き、凹凸のない平らな赤みだけが残った状態です。
一般的にニキビ跡と呼ばれているものには、いくつか種類があり、大きく分けると「赤みが残るタイプ」、「シミが残るタイプ」、「陥没が残るタイプ」があります。
ニキビ跡のなかで赤ら顔の原因となるのは「赤みが残るタイプ」です。
このニキビ跡が赤く残ってしまう原因についてご説明します。
ニキビが赤くニキビ跡として残るメカニズム
赤ニキビなどの炎症を伴うニキビができた際、表皮の最下層にあるメラノサイト(シミの元となるメラニンを作る細胞)の活動が活発化し、メラニンを生成することでほかの細胞へのダメージを軽減させる働きをします。
正常な肌の状態ではメラニンは分解・排出されますが、ニキビができた後の代謝機能が弱まった状態ではうまく排出されなくなり、赤みや茶色いシミだけが皮膚表面に残ってしまいます。
このような状態を色素沈着といい、赤いニキビ跡が残ってしまう原因です。
しかし一生消えないわけではなく、通常であれば2〜3年、長い場合は5年ほどかけて消えていくことがあります。少しでも早く消すには、しっかりとケアしてあげることが大切です。
赤ニキビと赤いニキビ跡はそれぞれの状態が異なるため、それぞれのケア方法をご紹介します。
2. 赤ニキビの炎症を鎮める4つのケア方法
赤ニキビをケアするには炎症を鎮静化させ、症状をやわらげていくことが重要です。
そのために必要な4つの方法をご紹介。
2-1. 赤ニキビの炎症を鎮める治療薬を使用
赤ニキビは炎症を起こしている状態ですので、炎症を抑える抗炎症効果のある治療薬を使用しましょう。
市販薬の場合は、使用期間目安は約1週間です。
肌状態によって使用すべき薬も変わってくるので、市販薬を購入する際は薬剤師に相談した上で購入することをおすすめします。
また1週間使用しても改善されないようであれば使用を中止しましょう。
薬剤師おすすめの代表的な市販薬
- テラ・コートリル軟膏
化膿をともなう湿疹、皮膚炎に効果のある化膿性皮膚疾患用薬
内容量:6g
価格:1,000円(税抜)
- ドルマイコーチ軟膏
皮膚炎や化膿性湿疹、かゆみに対して効果のある軟膏
内容量:6g
価格:850円(税抜)
- ペアアクネクリームw
炎症や赤みがあるニキビも治療する外用薬
内容量:14g
価格:950円(税抜)
2-2. 油分を控え保湿成分をたっぷり与える
人によってはニキビが悪化してしまうからあまり保湿はしないという方もいますが、ニキビ肌でも肌を保湿することは重要です。
保湿をしないと、肌が乾燥し皮脂が過剰に分泌され、ニキビの悪化につながるということと、肌が水分不足になると毛穴出口の角質が厚くなり、余計に毛穴が詰まりやすくなることがあるからです。
油分を控えた保湿をする際のスキンケア選びのポイントをご紹介します。
スキンケア選びのポイント
- セラミド、ヒアルロン酸などの保湿成分が入ったもの
- オイルフリー処方のものか油分が少ないもの
- 肌へ刺激を与えにくい低刺激処方のスキンケア
- オイルクレンジングはNG!ソフトなクリームクレンジングを
化粧品の油分はニキビを悪化させる
化粧品の油分はすべて皮脂と同じように、ニキビの原因となるアクネ菌の栄養源になってしまうのでつけすぎはいけません。
保湿が必要だからといって油分たっぷりのクリームや美容液などの使用は絶対にNGです。油分の少ないオイルフリー処方のスキンケアで、しっかりと肌を保湿してあげましょう。
赤ニキビはとにかく摩擦を与えないようにソフトにスキンケアを行う必要がありますので、なるべくコットンではなく、清潔な手で優しく触れるようにしましょう。
2-3. UV対策を徹底し赤ニキビを紫外線から守る
紫外線を防ぐには、オイルフリーの日焼け止めの使用がおすすめです。
日焼け止めを使用せず長時間紫外線をあびると、紫外線によってつくられる活性酸素がよりニキビを悪化させる原因にもなるため、紫外線対策は必須です。
屋外へ外出する際は季節問わず、日焼け止めを使用し、肌状態があまりにも悪く日焼け止めを使用できないなどの場合は、マスク、日傘、サングラスなどで紫外線を受けにくい状態で外出を。
また、炎症を起こしている肌状態なので、肌への刺激を減らすために、紫外線吸収剤フリーのノンケミカル処方のものを選ぶとよいでしょう。
2-4. 炎症がひどい場合は皮膚科で治療
ニキビの炎症が引かない、悪化しているなどの場合は、皮膚科で治療をしましょう。
治療方法としては、塗り薬や飲み薬などの薬による治療とレーザー治療などがあります。
塗り薬と飲み薬による治療
【ニキビ治療でよく処方される飲み薬】
- ビタミン剤
- 抗生物質
【ニキビ治療でよく処方される塗り薬】
- 抗生物質を含むクリーム、ローション、ジェルタイプの薬
- 抗炎症作用のある塗り薬
レーザー治療
レーザー治療は「内服治療などで改善が見られにくい」、「ニキビが続き赤みがひきにくい」、「炎症が続きあから顔になっている」場合の手段に試してみるとよいでしょう。
実際の治療では、レーザー治療と光治療を行われることが多いです。
【レーザー治療】
赤ニキビには400msecのダイオードレーザーによる治療を行います。
ニキビは毛穴で炎症が起こっているので、レーザーによる脱毛作用で炎症の温床である毛穴を減らすことと、熱によるニキビ菌の殺菌との複合作用でニキビを改善、さらにニキビの予防効果も期待できます。
【光治療】
ブルーライトによるにきび菌の殺菌とレッドライトによる赤みの改善、温熱効果による肌質改善を同時に行えます。
3. ニキビ跡の赤い色素沈着をケアする3つの方法
赤いニキビ跡は色素沈着によるものですので、スキンケアなどのセルフケアを試すか、もしくは早い段階から皮膚科でレーザー治療などを行うことをおすすめします。
3-1. ビタミンC誘導体配合のスキンケアを使用する
ビタミンC誘導体には抗炎症作用があり、徐々に炎症を抑えてくれる効果がありますので、ニキビが出来た周辺の炎症が残っている赤みタイプには特におすすめです。
ビタミンC誘導体が配合かを確認する際の注意は、成分名にはビタミンC誘導体とは記載されていません。
ビタミンC誘導体には種類があり、全成分表には下記のような成分名で表示されていますので、よく使用されているものをご紹介します。
- リン酸アスコビルマグネシウム
- リン酸アスコビルナトリウム
- L-アスコルビン酸-2グルコシド
- ビタミンCエチル
- パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム など
美容効果の高いビタミンCの改良版がビタミンC誘導
そもそも、ビタミンC誘導体とは、美容効果の高いが成分が壊れやすく肌へ浸透しにくいビタミンCに、リン酸基などの化合物を付けて肌に浸透しやすく安定化させた改良版です。
抗炎症作用だけでなく、炎症によって発生する活性酸素も除去するので炎症の悪化も防げます。
さらに肌のターンオーバーを促す作用もあるので、炎症を起こしていた古い角層が剥がれやすくなります。新しくキレイな肌に生まれ変わることでニキビ跡が目立たなくなる効果が期待できます。
そのため使用する化粧品はビタミンC誘導体配合のものからを選ぶようにしましょう。
例えば、ビタミンC誘導体配合の化粧品でおすすめの商品はこちらです。
ビタミンC誘導体配合!赤みをケアする和漢化粧水
価格:5,600円(税抜)
内容量:100ml
無添加処方:アルコールフリー・パラベンフリー・フェノキシエタノールフリー・無香料・無着色・鉱物油フリー
白漢しろ彩ラメラローションには、ビタミンCの中で唯一ニキビに効果があると言われている成分「リン酸アスコビルマグネシウム」が配合されています。
その他にも、海洋性エキスがニキビの赤みの原因でもある毛細血管にアプローチし、赤ら顔をケアする厳選成分である4種類の和漢エキスをたっぷり配合で、お肌に優しい無添加処方の化粧水です。
3-2. 肌のターンオーバーを正常に整える
ニキビ跡が残ってしまうのは、肌のターンオーバーが遅れ古い角質のまま留まってしまうためです。
炎症を起こして赤くなったニキビ跡も、メラニンを含んだ古い角質も、この周期さえ正しく機能していれば、少しずつ剥がれていき、新しい肌が再生します。
つまり、このターンオーバーがスムーズに働いていることが、美肌の条件と言えるでしょう。
肌のターンオーバーをサポートする方法
- 野菜の多い食事で体調を管理
- 十分な睡眠で免疫力アップ
- 適度な運動で新陳代謝促進
- ピーリングやゴマージュで古い角質除去(ニキビ跡のみの場合)
一般に肌のターンオーバーを促進するためには、ピーリングなどで古い角質をとったりというケア方法がありありますが、これには注意が必要です。
ニキビ跡だけでなく、現在進行形で赤ニキビができている状態でピーリングなどをすると、ニキビに刺激を与え炎症が悪化したり、肌に刺激になってしまうことがあるので、完全にニキビ跡になっている状態のみに使用しましょう。
それ以外の方法としては食生活、睡眠、そして運動というトータル的な生活習慣を整え、アプローチすることが重要です。
3-3. 皮膚科でレーザー治療を行う
赤みのあるニキビ跡は皮膚の炎症が起きてから時間が浅く、その炎症をおさえることでニキビ跡の改善が期待できます。
ですが、セルフケアだけだと時間がかかる場合がありますので、なかなか消えない方は皮膚科のレーザー治療などで薄くしていくことができるので試してみましょう。
色素沈着のニキビ跡の皮膚科治療方法をご紹介。
- フォトフェイシャル
- フォトRF(オーロラ)
- Eライト
- E-maxなどの光レーザーの治療
その他肌状態によって使用できるレーザーや、効果的なレーザーも異なりますので、皮膚科でカウンセリングをしてもらい、自分にあった治療方法を選んでいきましょう。
4. ニキビ肌を繰り返さないための対策
皮脂分泌の過剰が主な原因となる「思春期ニキビ」と皮脂分泌関係なく大人になってできる「大人ニキビ」には違いがあります。
大人ニキビの場合は、まずホルモンバランスの乱れを疑いましょう。大人の主な特徴はこちらです。
- あごの部分にできやすい
- 治りにくい
- 跡に残りやすい
- 乾燥肌でもできる
この大人ニキビができるきっかけとしては、睡眠不足、ストレスによるものです。
大人ニキビの原因は複雑で、医学的にも良く分かっていない部分も多いと言われています。
しかし、実際には睡眠不足やストレスなど誰にでも日常的にありそうなものが積み重なって、ある日突然ホルモンバランスが乱れ、ニキビができることがあります。
そのため、ニキビ肌を繰り返さないためには、上記でご紹介したスキンケアを改善するだけでなく、生活習慣の見直しが必要です。
4-1. 和食中心の食生活
皮脂を増加させやすい欧米型の食事よりも、和食中心の食生活が肌のために良いです。
積極的に摂りたい栄養素5つについてご説明します。
【ビタミンB群】
特にニキビ肌に必要なビタミンはB2、B3、B5、B6。
ビタミンB群は肌のターンオーバーをサポートし、皮膚や髪に栄養を与える大切な役割があります。
→胚芽米・納豆・マグロ・卵、・レバー・カツオ・鳥ササミなど
【ビタミンC】
抗酸化成分であり、活性酸素から肌を守る役割を果たします。
ニキビの炎症を抑え、肌の生まれ変わりをサポートしてくれるので、ニキビ跡にも効果的な成分です。
→緑黄色野菜、果物、ジャガイモ、赤ピーマン、黄ピーマンなど
【ビタミンE】
ビタミンEもCと同じく抗酸化成分。血行を促進することで肌へ栄養が行き届きやすくなります。
→ナッツ類(ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、そして特にアーモンド)、ほうれん草・ブロッコリー
あんきも・いくら・すじこなどの魚卵に多く含まれます。
【ビタミンA】
毛穴のつまり解消や肌のターンオーバーを促し皮膚や粘膜の潤いを保つ作用があります。
→人参、ほうれん草、かぼちゃ、レバー、うなぎなど
【食物繊維】
腸内環境を整える食物繊維も大切です。
腸内環境の悪化は自律神経を乱すだけでなく血行不良や食欲低下につながり、肌に必要な栄養が巡らない状態になるので、これも摂取していきましょう。
→まめ類・イモ類・ごぼうなどの根菜など
ニキビが重症化しやすくなったのは欧米型の食事
以前はニキビが重症化することは昔から欧米人に多く、日本人には少なかったのです。
ですが、最近では日本人でもニキビが重症化することが増え、それが欧米型の食生活による影響とも考えられています。
欧米型の食事は、動物性脂肪が多く含まれ、この動物性脂肪や糖質の過剰摂取は、皮脂を増加させるので控えた方が良いとされています。
これには、塩分の多い加工食品や、脂肪分・糖分の多いスナック菓子などが当てはまります。
また、紅茶やコーヒーなどに含まれるカフェインも、ビタミンB群の吸収を低下させてしまいますので、なるべく避けた方が良いでしょう。
香辛料の多い刺激物、アルコールなども摂りすぎは皮脂腺を刺激するのでほどほどに。
4-2. 毎日6時間の睡眠は維持する
睡眠不足になると肌の免疫力が下がり、ニキビができやすくなるだけでなく、ニキビが大きく腫れやすくなります。
寝不足をしたり、寝だめをしたり日によって睡眠時間が大きく変動することもよくありませんので、規則正しく睡眠をとることが重要です。
良質な睡眠をとるための6つのポイント
- 消化にエネルギーを使わないよう、食事は就寝3時間前までに済ませる
- 就寝前はコーヒーや紅茶、緑茶など、覚醒作用のあるカフェイン飲料を控える
- 寝る1~2時間前にぬるめの温度で入浴をすませ、眠気を促す
- 考え事をすると脳が活発になり熟睡しにくくなるので、脳をリラックスさせる
- リラックス効果のラベンダーや、安眠効果のカモミールなどのアロマオイルで眠りに備える
- 寝る1時間前にはスマートフォンやパソコン、テレビなどの使用を控える
ご紹介した6つポイントを抑えつつ、最低6時間の睡眠を心がけましょう。
良質な睡眠は最大の健康法であり、最大の美容法でもあります。しっかりと良質な睡眠をとることでストレスが解消解消もできるので、ぜひ今日から実践しましょう。
5. ニキビと酷似している脂漏性皮膚炎の可能性も
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)とは、眉間、鼻の脇など皮脂の分泌が多い場所を中心に起こる皮膚炎です。 実は、この脂漏性皮膚炎の症状はニキビと酷似しています。
脂漏性皮膚炎とニキビは、どちらも「皮脂」の分泌がひとつの要因となっていて、見た目からでは一般人では判別するのは難しいでしょう。
この2つの症状の決定的な違いは「原因菌」です。脂漏性皮膚炎はマラセチア真菌、ニキビはアクネ菌を原因としています。
また、脂漏性皮膚炎のほうが慢性的になることが多く、治療が長引くと言われています。
脂漏性皮膚炎とニキビでは原因菌が異なるため、治療薬も異なりますので、ニキビの症状があまりにも長引くようであれば、脂漏性皮膚炎の可能性も疑い、医師の診察を受けるようにしてください。
6. まとめ
ニキビによって赤ら顔になってしまっている場合は、赤ニキビ・赤く残ったニキビ跡が原因です。
赤く見えているということは同じでも、それぞれ肌状態が異なり、ケア方法も変わってきますので、自分の赤みは赤ニキビなのか、すでに赤く残ったニキビ跡なのかを見極め、正しいケアを行いましょう。
また、セルフケアを行なっても一向に改善されない、もしくは悪化しているなどの場合は、皮膚科を受診し治療しましょう。
また、皮膚科を受診することで、ニキビでもなく、ニキビ跡でもない脂漏性皮膚炎と診断されることもあるようですので、症状が長引いている場合は、必ず一度は皮膚科へ相談しましょう。
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