今まで使っていた化粧品が突然肌に合わなくなった。肌がかゆくて赤みがでる。そんな方はもしかすると敏感肌かもしれません。
敏感肌とは、乾燥や誤ったスキンケアによって肌のバリア機能が低下し、肌の水分量が少なくなり、花粉や誇りなどの外敵刺激によるダメージを受けやすくなっている肌です。
そのため、敏感肌症状が進むと、化粧品に含まれるわずかな刺激物質で肌が刺激を受けてヒリヒリ痛むなんてこともあるんです。
この敏感肌の原因には様々な要因があり、それらをトータル的にケアするために、外側からのケアと、内側からのケアを行うことが重要です。
この記事では敏感肌とはどんな肌なのか?敏感肌になるメカニズム、原因、対策についてを詳しくご紹介していますので、自分は敏感肌かもしれないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 敏感肌とは
敏感肌は刺激に弱いイメージはあるけど、そもそも敏感肌ってどんな肌?と疑問をお持ちの方のために、敏感肌の肌状態についてや、どうして敏感肌になるのかを解説します。
1-1. 敏感肌は肌のバリア機能が低下し過敏な状態
敏感肌は、肌のバリア機能が低下し、花粉やほこり、紫外線などの外的刺激が肌に入り込みやすくなることで刺激を受けやすい肌状態になっています。
そのため化粧水に含まれるわずかなアルコールでかぶれて赤くなったり、髪がふれただけでかゆくなったりする敏感肌になってしまうのです。
敏感肌になる原因は、乾燥や誤ったスキンケア方法、加齢など様々な要因が考えられます。
1-2. 敏感肌になるメカニズム
敏感肌になってしまうメカニズムについて詳しく解説させていただきます。通常、肌には肌の水分量を保ち、外的刺激から守ってくれるバリア機能という機能が備わっています。
このバリア機能はこの3つの要素からできています。
- 角質細胞内にあり約半分はアミノ酸でできている「天然保湿因子(NMF)」
- 角質細胞同士をつなぎ水分を保つセラミドなどの成分が含まれる「細胞間脂質」
- お肌の表面を皮脂で覆い水分の蒸散を防ぐ「皮脂膜」
この3つによってできているバリア機能は、肌の乾燥を防ぐとともに、外部からのさまざまな刺激から守る大切な機能なのですが、なんらかの原因で、このバリア機能が低下することで、水分量が保てなくなり、外的刺激にも敏感になってしまうのです。
バリア機能に重要な役割をもたらす『セラミド』
セラミドは「細胞間脂質」に含まれている成分で、水分を抱え込んで離さない性質のある非常に保湿力の高い保湿物資です。
人の肌にも存在していますが、保湿成分として様々な化粧品にも含まれています。
バリア機能の低下には、このセラミドの減少が大きく影響すると考えられており、このセラミドが減少することで、水分を保つことができなくなり、バリア機能が低下するのです。
1-3. 敏感肌のよくある肌症状
敏感肌はとにかく刺激に弱い肌状態なので、何かしらの要因によって、肌に赤み、かゆみ、ヒリヒリなどの刺激を感じることが多いです。
こういった症状がある方は敏感肌かもしれませんので、ご自身の肌症状が当てはまらないか、ぜひチェックしてみてください。
- いつも使っている化粧品がしみたり、かゆくなったりすることがある。
- 季節を問わず、いつも乾燥していると感じる。
- 肌が薄く乾燥しやすい。
- 化粧品にかぶれたり、つけるもので刺激を感じることがある。
- 花粉の季節になると肌があれたりすることがある。
- 季節の変わり目に肌があれやすい。
- 紫外線に当たると肌があれたり、敏感になる。
- 汗をかくとかゆくなったり、赤くなることがある。
2. バリア機能が低下し敏感肌になる6つの原因
敏感肌の原因になるバリア機能の低下、このバリア機能はなぜ低下するのか気になるますよね。
バリア機能の低下はこれ!と原因がひとつなのではなく、肌の乾燥や、誤ったスキンケア方法など以外にもホルモンバランスの乱れなどが原因になっていることもあります。
考えられる6つの原因についてご説明します。
2-1. 乾燥の悪化
敏感肌の原因の中でも多いのが乾燥によるものです。
空気の乾燥している冬ばかりでなく、夏でもエアコンで室内が乾燥する、お風呂上りや洗顔後すぐにケアせず水分が失われるなど、シーズンを問わず肌が乾燥するきっかけはあふれています。
2-2. 誤ったスキンケア方法や肌に合わない化粧品
誤った認識で行うクレンジング・洗顔や、肌に合わない化粧品の使用、ゴシゴシとこすって洗うのも角質層の表面を傷めてしまいます。
また、肌に合わない化粧品やボディソープ、シャンプーなどを使い続けたり、UVケアを怠って紫外線を浴び続けたりすることで、皮膚がダメージを受け、刺激に過敏になることも原因のひとつです。
2-3. 加齢
加齢によって表皮・真皮は薄くなっていきます。コラーゲンなどの弾性繊維も減少し、弾力を失います。
さらにメラニン細胞の数も減り紫外線に対する防護力も衰えてきます。
そのため、年齢を重ねると若いころに比べてちょっとした刺激でもダメージを受け、敏感肌になりやすくなります。
2-4. 生理周期・妊娠などのホルモンバランスの乱れ
女性は、生理周期や妊娠などによって大きくホルモンバランスが変化します。
そもそも女性ホルモンには、卵胞ホルモンのエストロゲンと、黄体ホルモンのプロゲステロンの2種類があります。
エストロゲンは、排卵と妊娠への準備を促すために心とからだを整える役割を持ち、分泌量が上昇すると、肌や髪に潤いを与えるため女性としての美しさが増します。
しかし、妊娠や出産に欠かせない役割を持つ女性ホルモン、プロゲステロンの分泌が盛んになることで、肌が乾燥したり、化粧のノリが悪くなったりと、美容面にも影響を及ぼすと言われており、この時期に肌が敏感になることがあります。
2-5. ストレス・睡眠不足・食生活など生活習慣の乱れ
ストレスや睡眠不足・食生活の乱れなどの生活習慣の乱れは、敏感肌を引き起こしてしまうこともあります。
これは肌の生まれ変わりであるターンオーバーの乱れによるものだと考えられます。
個人差はありますが、通常ターンオーバーは28〜56日周期だと言われています。しかし、ストレスや睡眠不足・食生活の乱れなどの生活習慣の乱れによってこの周期が乱れ、周期が早まってしまうことがあるのです。
周期が早まることで、細胞が未熟な角質層となり、刺激に弱い敏感な肌になってしまうのです。
2-6. アトピーなどの体質
もともとの体質によって、敏感肌になりやすい方がいて、アトピー体質や、花粉症などが該当します。
花粉症はアレルギーの一種ですので、肌に花粉のアレルギー反応が出ることもあります。
3. 敏感肌を外側からケアする方法はスキンケアの見直し
敏感肌をケアするには、外側からのケアと内側からのケアの2つが重要です。
特に敏感肌の原因として多い、肌の乾燥や誤ったスキンケア方法などに直結するスキンケアは非常に重要です。
正しいスキンケア方法をマスターして今日から敏感肌を優しくケアして行きましょう。
3-1. 敏感肌の正しいスキンケア方法
クレンジングは1分目安の短時間でおわらせる
- ポイントメイクは目元用クレンジングで先に落とす
- クレンジングはたっぷり使用する
- Tゾーンからクレンジング剤をのせて、力を入れずに行う
- 32度前後のぬるま湯で十分に洗い流す
洗顔する際は肌に優しく触れる
- 洗顔料をしっかり泡立てる
- 皮脂の多いTゾーンから洗顔料をのせる
- 敏感肌はスクラブ洗顔は極力避ける
- すすぎは32度前後のぬるま湯で20回以上
- 洗顔後のふき取りはタオルでおさえるように拭く
- シャワーで洗い流さない
化粧水はコットンよりも手でつける
- 洗顔後はすぐに化粧水をつける(特にお風呂上がりなど)
- 1度に500円硬貨大を手に取る
- 体温程度に軽く温めてから顔にのせる
- ハンドプレスで優しく浸透させる
化粧水の後は、必ず乳液orクリームつける
- 化粧水が浸透しきってからすぐにのせる
- 擦らないようになじませる
- 乾燥しやすい部分は入念に保湿する
- 保湿が足りない時はプラスでオイルを使用する
敏感肌の正しいスキンケア方法について、さらに詳しくご紹介していますので、こちらの記事もぜひチェックしてみてくださいね!
3-2. 敏感肌におすすめのスキンケア選び3つのポイント
外側からのケアでスキンケア方法と同じく重要なスキンケア選び。
すでに敏感な肌状態なので、使用するスキンケアによってはより症状を悪化させてしまうことなどもあるので、注意が必要です。
そこで、敏感肌の方におすすめのスキンケア選びの3つのポイントをご紹介します。
必ずセラミドが配合されているものを選ぶ
肌のバリア機能を正常に保つうえで、欠かせない存在がセラミドです。セラミドは肌の水分をたくわえる細胞間脂質の主成分で、これが不足することによって乾燥肌や敏感肌を引き起こします。
このセラミドをスキンケアで補うことでバリア機能をサポートすることができますので、必ずセラミド配合のスキンケアを選ぶようにしましょう。
肌に刺激・負担をかけやすい成分を避ける
敏感肌は刺激物に敏感になっている肌状態なので、肌に刺激や負担を与えやすい下記の成分は控えましょう。
- アルコール
- パラベン
- 鉱物油
- 香料
- 着色料
- 紫外線吸収剤
- 界面活性剤
敏感肌向けのブランドから選ぶ
数多くある化粧品の中から肌にやさしいスキンケアを探すのは大変です。
敏感肌向けのブランドは肌にやさしい低刺激処方のスキンケアが多いので、選ぶ際の基準として敏感肌向けのブランドから出ているものを選ぶことをおすすめします。
3-3. 敏感肌におすすめの化粧水3選
上記の敏感肌のスキンケア選びのポイントに該当するおすすめの化粧水をご紹介します。
白漢しろ彩/ラメラローション
肌への相性抜群!天然ヒト型セラミド配合の高保湿和漢化粧水
価格:¥5,600(税抜)
内容量:100mL
低刺激処方:アルコール・パラベン・フェノキシエタノール・香料・着色料・鉱物油・パッチテスト済み
海洋性エキスがめぐりを整え、敏感肌の根本原因にアプローチ。また、肌構造と同じラメラ構造でできているので、浸透性が良いだけでなく、バリア機能を高める効果もあります。
アルージェ/モイスチャー リッチローション(とてもしっとり)
ナノ化したビオセラミド配合の医薬部外品化粧水
価格:2,500円(税抜)
内容量: 120mL
低刺激処方: 無着色・無香料・無鉱物油・界面活性剤不使用・ノンアルコール・パラベンフリー・アレルギーテスト済・パッチテスト済み。コメドテスト済み・旧指定成分無添加
3タイプのローションの中でもっともしっとりした振り出し式の薬用保湿ローション。こっくりとしたテクスチャーなのにすばやく浸透し、肌をうるおいでみたしてくれます。
フリープラス モイストケアローション2
あらゆる無添加・テスト済み!徹底した低刺激処方化粧水
価格:2,800円(税抜)
内容量: 130mL
低刺激処方: パラベン無添加・無香料・無着色・アルコール無添加・紫外線吸収剤無添加・鉱物油無添加・弱酸性・アレルギーテスト済み・パッチテスト済み ・スティンギングテスト済み
セラミドは配合されていませんが、保湿効果の高い6種の和漢植物混合エキス配合で、うるおいがたっぷり角層に浸透し、肌のキメを美しく整えて守り続ける、保湿化粧水です。
2はしっとりタイプで、肌になめらかになじみ、乾燥しがちな肌をしっとりやわらかに整えてくれます。
敏感肌のおすすめのスキンケアについて、もっと詳しくご説明しているので、ぜひこちらもご覧ください。
4. 敏感肌を内側からケアする方法は生活習慣の見直し
敏感肌をケアするポイント内側からのケアは、食生活、睡眠などの生活習慣の改善です。
それぞれの対策をご紹介します。
4-1. タンパク質、ビタミン類をとってバランスのとれた食生活
肌は食べているものからつくられています。バランスの良い食事をとることは、敏感肌をケアするのにも非常に重要です。
そこで肌質を整えるのに、特に積極的に摂っていきたい食物は、タンパク質とビタミン類です。
タンパク質
タンパク質は、身体を作るもととなる栄養素です。肌だけでなく、髪などもタンパク質から作られます。
良質なタンパク質を意識的に摂取することが、健康的な肌を取り戻すための第一歩になります。
タンパク質が含まれるのは肉や魚、乳製品、たまご、豆類など。ですが、肉だけたくさん食べるなど、一つの食品に偏ることなく、さまざまなものからバランスよく食べるのがポイントです。
ビタミン類
敏感肌のようにターンオーバーが早まっている肌を整えて行くには、ターンオーバーのサイクルを正常に保つことも重要です。
ターンオーバーを促す栄養素と言えば、ビタミン類です。
緑黄色野菜に多く含まれるビタミンA、豚肉や大豆などに含まれるビタミンB群、フルーツに含まれるビタミンCなど、さまざまな食品から摂ることができますので、これもバランス良く摂取するようにしましょう。
4-2. 快適な睡眠をしっかりとってターンオーバーを整える
ただ快適な睡眠といっても、人によっては不眠症でぐっすり睡眠をとることさえ難しい方もいます。
まずは睡眠環境を整え、リラックス効果を高め、快適な睡眠を取りやすい環境を作りましょう。
快適な睡眠をとるためには、日常使用しているアイテムを変えたり、快眠グッズも試してみるといいでしょう。
快適な睡眠をとるための3つのポイントをご紹介。
枕を変える
自分にあった熟睡できる枕を見つけ、睡眠をとることで、びっくりするくらい快眠できるようになることもあるので、オーダーメイドで自分にあった枕を作ってみるのもありです。
アイマスクを着用する
アイマスクをすることでのメリットは、目元が温まり目の疲れがとれる、光をカットすることでスムーズに眠りに入りやすくなることです。
快眠のポイントをおさえる
① 就寝の2〜3時間前に食事をすませる
② 食事の1時間前後に入浴する(37〜39℃程度で20〜30分)
③ 就寝直前にPCやスマホの光を目にしないようにする
4-3. ストレス発散をしてストレスを溜め込まない
おすすめは、適度に体を動かしてストレス発散することです。スポーツに集中し、汗を流しているうちに嫌なことを忘れることもできるのでおすすめです。
特に日頃あまり運動していない方には、リラックスしながら汗をかくことが出来るホットヨガ。
代謝も良くなり、大量の汗でデトックス効果も期待できます。
ホットヨガとは
室温・湿度の高い環境で汗をしっかりとかきながら行うヨガです。この緩やかな動きと呼吸を止めないという部分が、脳には非常に良い効果があります。
酸素がたっぷりと送られた脳や身体の細胞は、活き活きと本来を取り戻します。
また、その緩やかな動きに集中することで、脳がリラックスしストレスを発散する効果が生まれるのです。暖かい床に寝転がっているだけでストレスの解消になりますが、この上でヨガをするととても気持ちいいですよ。
5. セルフケアでも改善されない場合は皮膚科へ
セルフケアを行っても、一向に肌症状が改善されない、肌が赤い、かゆみがある、ヒリヒリするなどの場合は、もしかするとただの敏感肌ではなく、アトピー性皮膚炎などの皮膚炎になっている可能性もあります。
アトピー性皮膚炎などの場合は、医師の判断によって治療方針が異なりますが、状態によってステロイドなどの外用薬を使用して治療になる場合が多く、セルフケアのみでの改善はなかなか難しいです。
肌状態に異変を感じた場合は、一度皮膚科を受診しましょう。
6. まとめ
いかがでしょうか?敏感肌とはどんな肌なのか、ご理解いただけましたか?
敏感肌をケアするには、敏感肌になってしまった原因は人によって異なります。そのため、まずは原因から追求し、自分が改善すべきポイントを見つけていきましょう。
いざ敏感肌かもしれないと思っても、どうやって対策をしたら良いかわらかないという方のために、敏感肌が行うべき、外側からのスキンケアでのケア方法と、内側からの生活習慣改善でのケア方法をご紹介させていただきました。
特には正しいスキンケア方法など、今日からすぐに実践できることも多いので、ぜひ今日のスキンケアから試してみてくださいね。
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